
S.M.A.L.L. CUP U-13 決勝レポート】強烈な個性とスタイルのぶつかり合い!激闘を制したFCヴィアージャがFC Kanaloaを下し初代王者に輝く
Junichi FUKUDA
SportGraphWorks
【S.M.A.L.L. CUP U-13 決勝レポート】強烈な個性とスタイルのぶつかり合い!激闘を制したFCヴィアージャがFC Kanaloaを下し初代王者に輝く

ともに全国大会出場経験を持ち、神奈川県屈指の強豪街クラブとしてしのぎを削る両チームが激突した「 S.M.A.L.L. CUP U-13」決勝戦。ハイライン&即時奪還の主導権アプローチを見せるFC Kanaloaと、強固なブロックと鋭い個の突破力を誇るFCヴィアージャの一戦は、あいにくの雨によるスリッピーなピッチコンディションの中で行われた。
全員出場ルールが適用される総力戦の中、互いの戦術的カラーが強烈に噛み合った好ゲームは、終盤に試合が激しく動き、2-1でFCヴィアージャが劇的な勝利を収めた。
■ 前半:ハイラインでハメるFC Kanaloa、一刀両断の裏狙いを見せるFCヴィアージャ
立ち上がりから強烈なアイデンティティを見せたのはFC Kanaloa。最終ラインを極限まで高く保ち、前線から連動した圧倒的なプレッシングで相手の自由を奪う。ボールを失った瞬間の切り替えの早さは圧巻で、FCヴィアージャにビルドアップの隙を与えず、敵陣へ押し込み続けた。
対するFCヴィアージャは無理に繋がず、[5-4-1]の低く固いブロックを構築。FC Kanaloaが敷くハイラインの背後にある広大なスペースへ狙いすましたパスを供給し続け、ワントップやシャドウの個の推進力を活かして一発で局面を打開しようと試みる。
ピッチコンディションの影響でボールコントロールが難しい中、FC Kanaloaの迅速なカバーリングとFCヴィアージャの粘り強いゴール前でのブロックが冴え渡り、前半は互いに譲らず0-0で折り返した。

■ 後半:岩﨑の先制弾と緑川の即座の同点劇
後半に入ると、FCヴィアージャが個々の高い技術力をベースに反撃を開始。サイドバックが高い位置を取り、局面での細やかなステップや突破力で相手プレスを掻いくぐると、徐々にFC Kanaloa陣内への侵入回数を増やしていく。
試合が動いたのは後半10分。FCヴィアージャの岩﨑拓人(#80)が右サイドから切れ味鋭いカットインを見せ、ペナルティエリア手前から左足を振り抜く。水を含んだグラウンドを滑るミドルシュートがニアサイドを鮮やかに打ち抜き、FCヴィアージャが先制点を奪う(1-0)。
しかし、失点直後の後半11分、FC Kanaloaが見せた反攻も凄まじかった。リスタートから前線へのプレッシャー強度を一層高めると、相手が一瞬緩んだスキを逃さず怒涛のショートカウンター。緑川結晴(#47)が電光石火の同点ゴールを押し込み、わずか1分で試合を1-1の振り出しに戻した。


■ 決着:橋口のヘディング弾でFCヴィアージャが接戦を制す
全員出場ルールに伴い、ベンチの層の厚さとチーム全体の戦術浸透度が試される終盤戦。交代選手が入っても前線からのタフなプレスを崩さないFC Kanaloaに対し、FCヴィアージャも奪った後の鋭いアタックで対抗する。
ドラマが生まれたのは後半15分。FCヴィアージャが右サイドの深みへ侵入すると、正確なクロスを中央へ送る。これに頭で合わせたのは橋口雄人(#88)。見事なヘディングシュートをゴールへ叩き込み、土壇場で貴重な勝ち越しゴール(2-1)を奪い取った。
後がないFC Kanaloaは、フィールドプレイヤーが総出で敵陣深くに押し寄せる怒涛のパワープレーを展開。提示された2分のアディショナルタイム、ラストプレーまで全員攻撃で猛攻を仕掛けたが、最後まで集中を切らさず身体を張ったFCヴィアージャの堅守を打ち破れず、タイムアップのホイッスル。
スタイルとスタイルが真っ向からぶつかり合った名勝負を制し、FCヴィアージャがS.M.A.L.L. CUP初代王者の栄冠を手にした。
■ 試合結果
FC Kanaloa 1 - 2 FCヴィアージャ
得点者:
【FCヴィアージャ】#80 岩﨑拓人(後半10分)、#88 橋口雄人(後半15分)
【FC Kanaloa】#47 緑川結晴(後半11分)
■ 総括
圧倒的なハイライン&ハイプレスで主導権を握り続けたFC Kanaloaと、堅守から個の打開力をいかんなく発揮したFCヴィアージャ。雨中のタフな環境下で両チームが披露した高い戦術完成度と個の技術は、神奈川のU-13年代のレベルの高さを強く印象付けるものとなった。



Photo:Ken WAKABAYASHI、Junichi FUKUDA
