
【クラブ取材】自ら判断し、ボールを保持する - F.C.REGALIAが追求する「結果以上のプロセスの価値」-
Junichi FUKUDA
SportGraphWorks
【クラブ取材】自ら判断し、ボールを保持する——F.C.REGALIAが追求する「結果以上のプロセスの価値」
自ら判断し、ピッチを支配する。F.C.REGALIAが追求する「魅せるポゼッションサッカー」
神奈川県相模原市を拠点に活動するジュニアユースクラブ「F.C.REGALIA」。元Jリーガー北野代表が掲げるのは、徹底したポゼッションフットボールと、一流の選手に必要な「自己管理能力」の育成です。クラブ立ち上げの経緯から独自の技術論、人間教育に至るまで、お話を伺いました。


【チーム基本概要】
クラブ名:F.C.REGALIA
設立:2021年
活動地域:神奈川県相模原市
練習会場:F.C.REGALIA麻溝台校、下溝古山公園スポーツ広場、WindsLife相模原フィールド
対象:ジュニアユース・ジュニア年代(所属選手:68名/1学年25名程度)
所属リーグ:高円宮杯 JFA U-15サッカーリーグ 神奈川県2部、神奈川県U-13リーグ2部、U-15フットサルリーグ2部
指導体制:スタッフ5名(JFA公認C級ライセンス保持)

「全員イニエスタ計画」から始まった独自のポゼッション論
——本日はよろしくお願いします。まず、F.C.REGALIA立ち上げの経緯と、現在の「ボールを保持し、自ら判断する」という指導方針に至った理由を教えてください。
北野代表:よろしくお願いします。もともとは社会人チームの「FIFTY CLUB」でジュニア(育成)を立ち上げて指導していたのですが、なかなか自分の思うようにいかない部分もありました。そんな中、FIFTY CLUBが育成年代の活動をやめるというタイミングがあり、その選手たちを引き継ぐ形で独立して作ったのがこの「F.C.REGALIA」なんです。今年で7年目を迎えます。
チームとして独立してから、「自分が本当にやりたいサッカーを追及しよう」と一からスタートしました。ただ、僕自身が現役時代にそういったスタイルのサッカーをやっていたわけではないんです。きっかけは、スペインやバルセロナのサッカーを見て「これをやりたい!」と直感的に魅了されたことでした。立ち上げ当初は「選手全員イニエスタ計画」というテーマを掲げて(笑)、ボールの持ち方や運び方を徹底的に教え込むところから始まりました。
そこから勉強を重ねる中で、単にボールを持つだけでなく、ピッチ上で選手自身が状況を判断してプレーを選択する現在のスタイルへと昇華させていきました。指導陣が変わっても一貫してこの哲学を共有しているため、どの学年でもベースとなるサッカーがブレることはありません。

——相模原市内にも多くのジュニアユースクラブが存在しますが、他クラブとの明確な違いや強みはどこにありますか?
北野代表:やはり独自のポゼッションサッカーですね。例えば、「ここでボールを持ったらこう動く」といったオートマチック(パターン化された)な展開を重視するチームも多い印象があります。しかし、うちは違います。「相手を見て、味方を見て、自分で判断して選択を変える」という自由度と柔軟性を何より大切にしています。
また、普段の練習は基本的に狭いスペースで行っています。その密度の濃いセッションの中で、自然と攻守の切り替えや狭いエリアでの身体操作、そして「顔を上げてプレーする」という技術が身についていきます。見る人が見れば、違いがはっきり分かるはずです。そこはうちの明確な強みですね。

目標シートと自立の習慣。一流選手に不可欠な「自己管理能力」
——指導方針の中に「感謝を行動で示せる選手」という言葉もありますが、人間的な成長を促すためにどのようなアプローチをされていますか?
北野代表:僕自身、プロの現場でたくさんの選手を見てきましたが、一流として長年活躍し続ける選手は例外なく「自分自身の管理がちゃんとできる選手」なんです。中学生年代は誘惑も多い時期ですが、それに流されず自分をコントロールできるかどうかが重要です。何かを達成するためには、何かを我慢できる人間にならないといけません。
そのために、目標設定と自己管理の仕組みを取り入れています。具体的には、1週間単位の目標シートに加え、大谷翔平選手も実践している「マンダラチャート」を年に3回書かせて、自分の夢や目標を明確にさせています。

——クラブに在籍する3年間で成長を感じるエピソードはありますか?
北野代表:中学1年生の入団当初は、指示を待つだけの「小学生の延長」のような状態の子も多いです。言われなければ何もしないところから始まりますが、3年間を通す中で見違えるように変わっていきます。
練習の準備や片付けはもちろん、クラブハウスの掃除や、ビブスなどの用具の洗濯まで、指導者が何も言わなくても自分たちで率先してできるようになります。3年生になる頃には、こっちが何も言わなくてもすべての準備が終わっているような状態になります。そうやってピッチ外で自立していく過程を見ると、やはり一人ひとり成長しているなと感じますね。

科学的データに基づくフィジカル強化と、結果以上の「プロセスの価値」
——高校・大学、その先のプロを目指す上で、技術面以外(フィジカル等)についてはどうお考えですか?
北野代表:まずは「自分の体をちゃんと扱える(身体操作ができる)」ということが大前提ですが、それに加えてやはりフィジカルは絶対に必要です。正直なところ、プロで活躍するような選手は全員「フィジカルのおばけ」なんですよ(笑)。高校・大学と上のカテゴリーに進むにつれて、最低限の走力や切り替えのスピードがないと通用しなくなります。
ただ、長く走ればいいという時代ではありません。うちは科学的なデータを取り入れ、練習前にラダー等を用いた身体操作のトレーニングに時間をかけ、練習後に短時間でフィジカルメニューを行うスタイルをとっています。さらに年3回、数値を測って目標値を設定し、効率的に強化しています。


——最後に、F.C.REGALIAとして今後目指していきたい目標やビジョンを教えてください。
北野代表:長期的な目標としては、まず関東大会への出場、そして将来的にプロサッカー選手を輩出することです。
ただ、僕たちが一番こだわっているのは「結果を追い求めること以上に、過程(プロセス)を追い求めた上で結果を出したい」ということです。自分たちのやりたいスタイルを捨ててまで勝ちにこだわるクラブではないので、自分たちの信じるサッカーを貫きながら、上を目指していきたいと思っています。


【取材を終えて】 取材中、グラウンドで挨拶をしてくれる選手たちや、ニコニコと楽しそうにボールを追う姿がとても印象的でした。自己管理を徹底する厳しさと、妥協のないスタイル追求の裏側には、選手たちの将来を心から思いやる北野代表の熱い指導哲学が存在していました。





【クラブインフォメーション・進路案内】
■ 主な進路実績 日大藤沢高校、向上高校、光明相模原高校、横浜商科大学高校、堀越高校、日大鶴ヶ丘高校、実践学園高校、日体大荏原高校、鹿島学園高校、明秀学園日立高校、日大明誠高校、帝京第五高校、上越高校、金沢学院大学附属高校、仙台育英高校、東急Sレイエス ほか
■ 練習日程
平日:火曜・水曜・木曜・金曜(19:00〜21:00)※週3回・カテゴリ別に曜日が異なります
週末:公式戦、トレーニングマッチ、トレーニング等
■ 体験会・セレクション情報
練習体験会:例年5月頃より受付開始
セレクション:例年7月頃に実施
■ お問い合わせ・公式サイト
代表・監督:北野 翔
TEL:080-6971-0746
公式サイト:F.C.REGALIA公式HP
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