
「県外へ出ることは子どもたちの夢」——糸満市サッカー協会・仲西氏が語る、厚木との交流とサッカーを通じた健全育成
Junichi FUKUDA
SportGraphWorks
【インタビュー】「県外へ出ることは子どもたちの夢」——糸満市サッカー協会会長・仲西氏が語る、厚木との交流とサッカーを通じた健全育成
「第3回 AGM CUP」に遠征チームとして参加した、沖縄県糸満市サッカー協会会長の仲西さんにお話を伺いました。
友好都市・厚木市での大会参加に対する思いや、沖縄県内のサッカー環境、そして子どもたちの健全育成に対する独自の指導哲学に迫ります。

——今回は厚木市の友好都市としてご招待させていただきました。実際に来られてみて、大会の印象や子どもたちの様子はいかがですか?
仲西さん:本当にありがとうございます。私たち沖縄のチームにとって、県外に出られるということは子どもたちにとって大きな「夢」でもあります。今回のように県外の子どもたちと対戦できるのは非常に楽しみにしていました。
今回参加した子どもたちの中には、初めて飛行機に乗る子もいて、県外遠征そのものが一番の楽しみだったようです。台風の影響などで移動の大変さもありましたが、素晴らしいピッチ環境と協力的なスタッフの皆様のおかげで、本当に良い大会だと感じています。

——糸満市や沖縄県内のサッカー事情について教えていただけますか?
仲西さん:糸満市には陸上競技場があり、県大会の準決勝・決勝や、市サッカー協会主催の「ひめゆりカップ」、スポーツ少年団の大会、社会人リーグなどで使用しています。ただ、専用のサッカー場はないため、近隣の学校や芝生のある広場を使いながら活動しているのが現状です。
沖縄全体のサッカー人気は近年かなり高まってきていますね。沖縄では野球やバスケットボールが非常に盛んですが、それに並ぶようにサッカーの人気や競技人口も増えてきていると感じます。

——こういった県外との交流や遠征について、今後の展望や思いをお聞かせください。
仲西さん:やはり子どもたちには「サッカーをやっていれば夢がある」ということを伝えたいですね。県外から今回のようなお声がけをいただいた際は、協会内で検討しながら積極的に参加を考えています。
ただ、保護者の費用負担や予算面の課題もあるため、遠征に行けるのは年に1回が限度です。だからこそ、このAGM CUPのように「行く価値のある素晴らしい大会」にはぜひ参加したいと考えています。協会に持ち帰って声をかけ、次年度以降も可能であればぜひまた来たいと思っています。

——最後に、サッカーを通じた指導方針や、子どもたちにどう育ってほしいかという思いを教えてください。
仲西さん:小中学生の年代においては、サッカーを通じた「健全育成」が第一だと考えています。今回のような遠征では合宿形式をとるため、プレー面だけでなく生活態度も含めて子どもたちを見ています。
極端な話、私の中では「サッカーの技術は二の次でもいい」と思っているくらいです。サッカーに長く情熱を傾ける中で、まずは社会に通用する健全な人間として育ってもらうこと。それを指導の軸に置いて子どもたちと向き合っています。

【取材を終えて】
「県外遠征は子どもたちにとっての夢」と語る仲西さん。費用や移動のハードルを越えて厚木の地にやってきた背景には、技術向上以上に「人生の経験・健全育成」を温かく見守る指導者の情熱がありました。友好都市としてのスポーツ交流が、子どもたちの成長に大きな糧となっていることを感じさせるインタビューとなりました。
