
「サッカーで厚木市へ恩返しを」——AGM CUPが目指す、地域を巻き込んだスポーツ振興と子どもたちの未来
Junichi FUKUDA
SportGraphWorks
【インタビュー】「サッカーで厚木市へ恩返しを」——AGM CUPが目指す、地域を巻き込んだスポーツ振興と子どもたちの未来
今回は、神奈川県厚木市で開催された「第3回 AGM CUP」の主催者・南さんにインタビューを実施しました。
大会立ち上げの裏にある厚木市への熱い思いや、沖縄県糸満市との連携、そして大会を通じて子どもたちに伝えたい「サッカーとの関わり方」についてじっくりとお話を伺いました。

——まず、今回この大きな大会(第3回 AGM CUP)を開催するに至った経緯を教えてください。
南さん:2年前に第1回、そして昨年第2回を開催してきたのですが、16チーム規模で実施する中で「会場の確保」や「市の協力・ご理解をいかに得ていくか」というハードルがありました。当時は厚木市のチームの参加が5チームほどにとどまっており、荻野運動公園のような大きな施設を押さえることも難しく、「どうすればもっと厚木市全体を巻き込めるか」を模索していたんです。
どうすればもっと厚木市全体を巻き込めるか模索する中で、今年、厚木市の友好都市である沖縄県糸満市のサッカー協会さんへ企画をご提案したところ、快く承諾していただきました。その連携企画を厚木市へ持って行ったことで、今回の規模での開催が実現しました。
背景にあるのは「厚木市のサッカー発展」と「地域への恩返し」です。私自身、小学生からサッカーを始め、社会人になっても厚木で働き、会社を興させてもらいました。育ててもらった厚木市に自分がずっと携わってきたサッカーで何か恩返しがしたい、という強い思いが根底にあります。
第3回からは事務局に入っていただいた鈴木さん(FC厚木JY Mellizo)の力添えもあり、想いに共感してくださる協賛企業が約30社集まりました。クラウドファンディングの支援者も約70名、当日も中高生ボランティアが50〜60名、保護者や選手を含めると1日で約300名が関わる大会になりました。多くの人の支えのおかげで今日を迎えられたと感じています。

——南さんご自身のサッカー歴や、厚木との関わりについて教えていただけますか?
南さん:小学生の時に「GP(ゴールプランターズ)」というチームでサッカーを始めました。中学は厚木市立厚木中学校、高校は厚木北高校サッカー部で3年間プレーし、学生時代は一貫して厚木でサッカーを育んできました。
現在は自動車関係の事業を営みながら、趣味として海老名市の社会人リーグでプレーを続けています。自分が事業でいただいた利益を、こうして厚木市の地域事業へ還元し、価値のあるお金の使い方をしたいと考えて活動しています。
——参加している子どもたちや、厚木でサッカーに励むジュニア世代への「思い」をお聞かせください。
南さん:まずは、プロに近い素晴らしい環境でプレーしてもらうことで、「もっとサッカーが上手くなりたい」「プロになりたい」「日本代表になりたい」というモチベーションを高めてほしいというのが一番です。参加する小学5年生時期は、これから中学・高校と次の進路や目標を決めていく大切な時期ですから。
そしてもう一つ、「サッカーとの多様な関わり方」を知ってほしいという思いがあります。 大人になってプレイヤーとして続けることだけでなく、大会の企画や運営、ボランティアなど、いろんな形で一生サッカーと関わっていけるんだということ。そして、1つの大会の裏にはこれだけ多くの大人の支えや感謝があるんだということを感じてもらえたら嬉しいです。これがスポーツを通じた地域の振興や、未来へのステップにつながると信じています。



——最後に、第3回を迎えた本大会の「今後の展望や抱く未来像」を教えてください。
南さん:立ち上げ当初からの目標ですが、まずは「厚木市の少年サッカー選手たちが一番目指す目玉イベント」にすることです。「AGM CUPで優勝したい!」と思われる大会に育てていきたいですね。
将来的にはサッカーの枠を超えて、厚木市全体のイベントとして地域のみなさんに認知される存在を目指しています。サッカーをやらない地域の方や子どもたちも「楽しそうだから会場に行ってみよう」と思えるような催しを取り入れ、町全体を巻き込んで盛り上げていける大会にしていきたいです。

【取材を終えて】
「自分が作った大会という感覚はなく、みんなで作り上げた場所」と語る南さん。自身が生まれ育った厚木市への恩返しから始まったAGM CUPは、地域企業、ボランティア、そして自治体をも巻き込む大きなスポーツイベントへと成長を遂げていました。子どもたちがピッチで躍動する姿の裏には、地域とサッカーを愛する大人の熱い想いが息づいています。
